神様に会いにいく旅~奈良・正倉院展。聖武天皇ご愛用「玉尺八」の音階を聴く

<古神道を学びながら、全国の神社をご参拝しています>

11月の奈良といえば奈良国立博物館の正倉院展です。
会期わずか2週間の正倉院展は、一日平均1万2千人訪れるそうですが(2016年度)、夕方16時半以降は入場料が安くなり、待ち時間ゼロ。混雑もないのでゆっくりと見ることができました。

この正倉院展というのは、正倉院宝物の秋の曝涼(虫干し)時に、いくつかの品を選んで展示するというものだそうです(今回は58点展示)。今年は「羊木臈纈屏風(ひつじぎろうけちのびょうぶ)」というろうけつ染めの羊の絵の屏風がチラシなど広告のモチーフに使われていました。

私が一番印象的だったのは、聖武天皇ご愛用の「玉尺八(ぎょくのしゃくはち)」という、大理石で作られた尺八です。

笛の節や全体の模様が、通常の竹製の尺八そっくりに作られています。大理石なのに、どうみても模様は竹です。

会場ではこの「玉尺八」と竹製の「樺纏尺八(かばまきのしゃくはち)」の音色(音階)が、テープで流されていました。昭和23年頃に演奏されたものだそうです。

聖武天皇が吹かれたのと同じ音色。

薄暗い会場の中に流れるそのゆっくりゆったりとしたドレミの音階は、この世とあの世を結ぶ、あるいは遠い昔にふーっと連れて行かれそうな、何とも言えない幽遠な空気を作っていました。1300年前、目の前にあるこの楽器に天皇が直接口をあてて吹いていたのかと思うと、時空を超越した不思議な気分になります。

また、「続々修正倉院古文書」という住民の戸籍記録や、「正倉院古文書正集」という決算報告書などが展示されていました。

どちらも長い紙に非常に丁寧且つ綿密に数字や人の名前が記載され、またとても美しいのですが、それを見ていた隣のビジネスマン風の二人が、「これほどのものを残せるということは、ものすごい数の官僚がいたということだよな」と話していました。

なるほど、確かにこれだけ細密に調査し、筆で美しく記録を残せるということは、そういうことです。こういう他の方の感想は参考になります。

正倉院宝物は、聖武天皇の后・光明皇后が、聖武天皇の遺品を収めたことが始まりだそうです。光明皇后は藤原不比等の娘ですから、春日大社とも深い縁があるということになります。

この記事を書いた人

ひいらぎ

ひいらぎ

"ひいらぎ"と申します。

東京在住。

小さい頃からSF、タイムトラベル、異次元、吸血鬼、輪廻転生など、見えない世界、異質な世界にとても興味がありました。

現在は、古神道を学びながら、全国の神社をご参拝しています。