神様に会いにいく旅~京都・ぼーっとできる場所。東福寺の『光明院』。その庭・重森三玲の「波心庭」は、何時間でもいられる極楽浄土の光の庭

<古神道を学びながら、全国の神社をご参拝しています>

『光明院』は、京都で一番好きな場所です。「永遠のモダン」と称される昭和の作庭家・重森三玲が昭和14年に作った「波心庭」。

この庭は、JR東海の有名な『そうだ京都、行こう。』の2000年「秋」の広告になっています。
『日本のガーデニングです。どなたかこの美しさについて、論理的、科学的に説明していただけませんか』がコピーでした。

1976年、石原裕次郎と宇野重吉出演で、日本酒『松竹梅』のCMがこの庭で撮影されています。「喜び~の酒~、松竹梅♪」というフレーズで有名なこのCM、縁側に座る石原裕次郎と和尚に扮する宇野重吉が、酒の徳利を手に「男とは」「喜びとは」などと禅問答をしあう、とても粋なコマーシャルでした。

光明院9

「寺号にちなんで光明をテーマに作庭されており、大海を表す白砂に構成された三ヶ所の三尊石組から仏の光のごとく斜線上に立石が並ぶ(光明院資料より)」

庭に配された三ヶ所の三尊石から放射線状にたくさんの石が配され、光明が四方に放たれている様子が描かれている庭です。

ここは紅葉で有名な『東福寺』の塔頭(たっちゅう)で、東福寺の六波羅門からわずか1-2分のところに位置しますが、東福寺があれほどにぎわう紅葉の季節でも、ここには重森三玲ファンや、タクシーの運転手さんにぜひにと案内されてくる人がいる程度で、寺院の中はとても静かです。紅葉の季節以外は拝観料も訪れる人が自らいくらと決め、入口に据えられている竹の筒にその額を落とすだけです。

そして一歩中へ踏み込むと、光に包まれて動けなくなるという極楽浄土の時が待っています。

実際、縁側に座ってこの庭を眺めていると、自分が今どこにいるのか、何をしているのかという俗世の意識が消え、ぼーっと別世界へ入っていくのがわかります。たとえ曇っている日でも、庭全体が放つ光が強く、その光の中で何時間でも座っていられます。

いつか、お客さんを連れてきたタクシーの運転手さんが話されていました。「ほら、ここの石を見てごらんなさい。全ての石が天を向いているでしょう。ここの石は、天に向かって光をはなっているのですよ」と。

光明院10

もしかしてここは、宇宙に何かのメッセージを送っている秘密基地なのかもしれません(私はここに来るといつも映画『ET』を思い出します)。

京都の穴場中の穴場です。
浮世を忘れてボーッとしたい方、ぜひ行ってみてください。

この記事を書いた人

ひいらぎ

ひいらぎ

"ひいらぎ"と申します。

東京在住。

小さい頃からSF、タイムトラベル、異次元、吸血鬼、輪廻転生など、見えない世界、異質な世界にとても興味がありました。

現在は、古神道を学びながら、全国の神社をご参拝しています。