「11歳からの、正しく怖がるインターネット‐大人もネットで失敗しなくなる本」小木曽健 

SNSやネットの危険性~特に個人情報の流出や炎上について~を特集する番組が増えたように思います。NHK『クローズアップ現代+』でも「炎上」が取り上げられていました。

この本の著者である小木曽健氏は、グリー株式会社に所属し年間300回以上ネットの安全性について講演をされているとのこと。ある番組でSNSへの危機管理意識についてとてもわかりやすく解説をされていたので、興味をもちました。

本のカバーの折り返し部分に書かれている紹介文はこうです。
『「ネットの正体」、ばらしちゃいます。炎上ニュースでは絶対に報道されない「炎上の本当のリスク」や、万が一、炎上してしまったときの対応策、ご存知ですか?』

この本には、小木曽氏が小学校5年生からシニア世代までを対象に講演されている内容が書かれているため、子供にもわかる平易な実例が満載です。

コンビニのアイスケースに寝転んだ写真が炎上したニュース、ご存じですよね。
あれ、ツイッターに投稿した写真だと思っている方、多くないですか。否、最初はフェイスブックだったそうです。それがツイッターに流出し、1ヶ月後に2チャンネルにたどり着き、そして炎上が始まったそうです。
そして本人はもとより、炎上の場となったコンビニにまで、残酷な結末が待っていました。

怖いのが「個人の特定」。なんでわかるの?
小木曽氏によると、どんなに個人情報を隠しているつもりでも、ネットの世界では、早ければものの数時間で個人が特定できるそうです。それも専門家ではなく、ごく一般の人たちによって。その仕組みも解説されています。
でも、「自分は個人情報を公開していないから大丈夫」と思っている人(主に若者)、とても多いそうです。

この本には、ネット状の危機管理に関する実用的なことが多数書かれています。例えば、
・万が一炎上してしまったら
『炎上投稿は消さない、これが基本です(本文より)』。
・ネットで絶対に失敗しない方法
『自宅ドアを基準に判断すればOK(本文より)』
・もしSNSが乗っ取られたら
『急いでやるべきコトはただ一つ(本文より)』
・『ネットと子育て・ネットと家族』
これは第3章のタイトルですが、子育てしている親にとって、多分とても役に立つと思います。親世代に比べて若者のSNSに対する警戒心の低さはちょっと驚く程なのですが、その意識の低さのどこがどう危険なのかが具体的に示されていて、それは常識的に考えるとものすごく当たり前のことなのだけど、なぜか気がつかない。

あるいは、なぜ若者がフェイスブック離れをしているか、フェイスブックの特徴を考えれば当たり前すぎるその理由や、フェイスブックとツイッターの違いについてなど、この本を読んで初めてそのイメージが湧きました。

その他にも肖像権に関することや、”17歳の高校生が選挙違反を犯す可能性”など、世の中のしくみがどうなっていてどう変化しているかに沿って、読み進めていけます。

私はSNS慎重派なのでこの手の本は他にも読んでいますが、平易な文章でダントツわかりやすかったです。
なぜなら新書のような専門用語は一切出てきませんし、何より「ネットと現実は一緒。区別しちゃダメ」という視点で繰り返し述べられているためだと思います。その視点を持てると、ネットで失敗する可能性は格段に下がるということです。

ネット音痴な私がブログやフェイスブックをする上で、大変参考になりました。
お子様がいらっしゃる方は、ぜひ親子で一緒に読んでみるのをお勧めします。

この記事を書いた人

ひいらぎ

ひいらぎ

"ひいらぎ"と申します。

東京在住。

小さい頃からSF、タイムトラベル、異次元、吸血鬼、輪廻転生など、見えない世界、異質な世界にとても興味がありました。

現在は、古神道を学びながら、全国の神社をご参拝しています。